▼スレッド
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└◇974:取材のご報告＃２（長文） [ハーブ] 12/18 02:27

　└◇975:質問に回答（前半） [ハーブ] 12/18 02:34
　　├◇976:質問に回答（後半） [ハーブ] 12/18 02:41
　　│├◇977:追加（再録）・資料・結び [ハーブ] 12/18 02:45
　　││└◇980:「質問に回答（前半）」について意見 [Evenstar] 12/18 05:54
　　│└◇978:取材回答について意見 [白い都] 12/18 02:49
　　│　├◇979:［半雑談］言いたい事は山とあれど [ハーブ] 12/18 03:02
　　│　│└◇982:Re:［半雑談］言いたい事は山とあれど [ふ] 12/18 12:56
　　│　├◇984:残念ながら [ハーブ] 12/18 14:44
　　│　│├◇985:がんばれハーブさん! [baldhatter] 12/18 15:13
　　│　│├◇990:ハーブさまの方針は了解しました [白い都] 12/18 18:27
　　│　│├◇995:エルフのマント、皆で作れないでしょうか？ [指輪の幽鬼] 12/18 22:22
　　│　│└◇997:Re:残念ながら [指輪の幽鬼] 12/18 22:32
　　│　│　└◇998:感謝まとレス [ハーブ] 12/18 23:19
　　│　│　　└◇1000:Re:感謝まとレス [さんちゃん] 12/19 00:28
　　│　└◇1002:取材追加報告 [ハーブ] 12/19 02:14
　　│　　└◇1003:資料交付異議なし・お任せします [白い都] 12/19 02:50
　　└◇1350:Re:質問に回答（前半） [Robin Gamgee] 01/12 02:22
　　　└◇1351:ごもっともです [ハーブ] 01/12 03:19
　　　　└◇1376:ご丁寧にありがとうございます。 [Robin Gamgee] 01/12 21:13

前回の続きです。
**********************************
ハーブさま

　ジャーナリストの佐々木俊尚です。ご丁寧なご返事をいただいて、ありがとうございました。

　仮見出しの表現については、たいへん失礼いたしました。
　私の今回の取材を考えたのは、指輪物語の字幕の件を中心に、日本の映画字幕が抱える問題点（それはかなりの部分、イコール戸田奈津子氏の問題点にもなっているのかもしれませんが）を浮き彫りにできないかという狙いからです。そもそも映画の字幕とはいったい何なのか。それはどこまで音声に忠実であるべきなのか。書籍の翻訳で以前話題になったような「超訳」はどこまで許されるのか。また逆に、一部の大学教授が翻訳した文学書のように、「訳は正確だが、読みにくく元本の性格を失ってしまっている」ような翻訳は許されるのか――。そういった問題を、考えてみたいと思ったからでした。

　ただ、週刊誌という媒体の性格上、興味のない一般読者を惹きつけるためのキャッチーな見出しをつける必要があります。このために先にお送りしたような仮見出しを考えてみました。
　実は、正直に申し上げますと、見出しについては編集部員でもないわたしには決める権限はまったくありません。ただ事前に「このような見出しになるのではないか」ということをお伝えしておくことで、「可能性の限りの取材をしたい」と考えているわたしの気持ちをお伝えできるのではないかと考えました。ただわたしのその説明がまったく十分でなく、ハーブさんに不快な思いをさせる結果になってしまったようです。申し訳ございませんでした。

　見出しについては、なるべくハーブさんのおっしゃるような精神に基づいたものになるよう、編集部には強く要請していくつもりでおります。ただ、記事内容ともども、すべてをわたしの責任で作成できるわけではないことは事前にお伝えしておいた方が良いと思います。

　そのあたりの事情を、ご理解いただければと思っています。そのうえで、わたしとしては取材をお願いできればと希望しております。メールでのやりとりでももちろん構いません。（なお、昨日のメールと同じ内容のメールを、「鉄の足ダイン」さんにもお送りしています。もしご調整いただければ……とも思っています）

　わたしも昔からの映画ファンですし、いまでもミニシアターを中心に年間30本以上の映画を見ています。指輪物語については現在は熱心なファンとは言い難いのですが、原作は20年ほど前の大学生時代に読み、一時は熱烈なファンを自称していました。映画は正直に申し上げますと、劇場公開版とVHSビデオ版しか観ておりません。

　なお、以降のメールのやりとり（このメールを含む）については、公開していただいても大丈夫です。

佐々木俊尚拝
**********************************
佐々木俊尚様

ハーブです。誠意あるお返事をいただくことができて、安堵しております。
ありがとうございました。

（投稿時点注：以降、事務連絡系は省略している部分があります。
結論から言えば、何人かの方にメールで報告相談・対策協議の結果、取材を受けることになりました。）

取材の件ですが。

> 取材について、ご協力頂けるよう祈っております。お返事をお待ちしています。
まず、ご協力はいたします。『取材に応じる』という言葉に足るかどうかはわかりませんが、最初のメールにありましたご質問事項

> (1)今回の経緯について
> (2)映画字幕の問題点、戸田奈津子訳の問題点などについてどう考えていらっしゃ
> るか（映画全般の話、指輪物語特有の話のいずれでも結構です）
> (3)今後、映画字幕はどうあるべきか

については、まとまった内容のメールを一両日中に差し上げる予定です。

本論はそのメールでお答えするとして、お書きになる予定の記事の内容についてのお願いはすでに書きました通り

★「戸田奈津子」を「引きずり下ろしたい」のではない。
間違った字幕が、すぐれた映画作品を破壊したという事実を嘆き怒り、
「まともな字幕」をつけて欲しいというファンからの嘆願が
繰り返し無視された結果、監督への直訴が行われ、実を結んだ★

という事実を歪めずに伝えて欲しい、と再度申し上げます。
どうしても扇情的な見出しが必要であれば、

『ファンの声無視した傲慢の報い　有名字幕作家、監督から解任通告』

とでもいうものなら私個人の視点からは納得できることでしょう。

----------------------------
取材は多方面にわたってなさることでしょうし、その記事の中でファンの側からの声がどれほどの比重を占めるものか、私の「取材協力」など何程の力も持ちえないかもしれないことは承知しておりますが、できるだけのことはさせていただきたいと考えております。
佐々木様の記事が、日本映画界の体質改善に向けた一歩となることを願いつつ。

ハーブ

佐々木俊尚様

お約束の、質問事項３点の回答です。
それに加え、最も強調したい重要事項を再録してあります。佐々木様からの２度目のご依頼メールとともに、自サイトに同一のものをアップ、ネット上公開します。

今朝になって知った、この木曜〆切ということで、出来る限り急いだため、
メール用の改行整形はしておりませんので、読みにくいかと存じます。
ファイル、ワード、その他形式のご希望があれば、整えたものを後刻
送付し直しますが、１時間でも早い方がいいであろうと考え、このままの
かたちでとりあえずメール送信します。

なお、「資料」ほか、まだお送りしたいものが多少残っております。
不要かもしれませんが、それらは今日深夜か明日午前送付予定。
***********************

＞Ｑ（１）今回の経緯について

最短距離の説明。すでにご承知の点も多いでしょう。ＰＪがらみで重要なのは３.〜５.でしょうか。
ご質問はお受けします。前回ご紹介した以外に、参照用のシンプルな時系列は当サイトの
http://herbs.la.coocan.jp/history.html

１．「ロード〜」日本公開直後から、あの字幕は誤訳だらけだとの声がファンから相次ぎ、掲示板・公開質問状などで多くの指摘がされたが日本ヘラルドは無反応。⇒署名運動立ち上げ。5/30『誤訳の一覧』とともに日本ヘラルドに送付されたものは代表者サックビル＝バギンズ、署名者1281人（ほかにも署名運動はあるが起点から終点までネットで情報が見られるのはこれ）。
２．それに対する日本ヘラルドの対応は、署名代表者にのみ書簡回答するが公開は禁止、署名者たちにも内容を伝えてはならないというものだった。次いで、通称「公式ページ」すなわち日本ヘラルドの運営するサイトに、問題の字幕に関する「発表」（※資料Ａ）があったが、
★誤訳という言葉はなく、もちろん「お詫び」「訂正」などの言葉もなく、（要点引用）
・第一部のビデオ（VHS、DVDなど）の字幕は、劇場とは違い、*文字数の制限が多少緩和されるため*、戸田奈津子氏の原稿にビデオ版としての*手直し*を施す（注：*〜*はゴシックの代用記号 by ハーブ）
・手直し作業には、原作「指輪物語」の共訳者の一人田中明子氏と、版元である評論社が協力
・第二部、第三部の字幕は、戸田奈津子氏が翻訳、田中明子氏、評論社にご協力頂く予定
３．ファンの反応は二分。戸田氏の体面を守りつつも誤訳修正はなされるであろうと見る向きもあったが、この「発表」と、相変わらずの「戸田節」に怒った一群のファンは、日本ヘラルドにはもはや何を言っても無駄、事態認識能力も対処の意思誠意もないと結論。
★「こうなったらＰＪに直訴だ！」を合言葉に、英語での嘆願書作成作業開始。ネット上で内容項目の合議と、英文でどう表現するかを、１ヶ月にわたり論議して進め、かつ前回の署名運動との差を出すため実名プラス住所までつけて、参加人数150人の嘆願書がニュージーランドのピーター・ジャクソン監督と、合衆国のニューラインシネマ本社社長宛に送られた。
４．同時に、署名するだけでは足りないからと、個人個人でファンレター式に、監督や出演俳優たちへ字幕のひどさを訴えようという呼びかけ。そのための英作文添削しますサイト出現。英語文例を載せ英文手紙の書き方をアドバイス、またサイト主は、英語圏の大手ファンサイトに投稿、日本語字幕が脚本と全く違う酷い訳であることを海外のファンに訴える。「ロード〜」脚本家の一人からは、「作品を愛するあなた方の努力に感動した」との返事も来る。興行収入で「ロード〜」は世界第２位を記録したが、第１位「ハリー・ポッター」との差は、唯一日本でだけ「ロード〜」が大負けしたその差に一致、すなわち世界一を逃したのは日本で不人気だったせいと判明（CNN他、資料Ｂ）。
５．TTT世界公開プレミアのお祭り騒ぎのさなか、ジャクソン監督本人が、パリ・プレミアのインタビューで、「日本のファン達の手紙は受け取った。原作を何も知らず第一部で大きな間違いをした翻訳者（＝字幕作家）を別の人に替えた」と明言するに至った。

************************************

＞Ｑ(2)映画字幕の問題点、戸田奈津子訳の問題点などについてどう考えるか
（映画全般の話、指輪物語特有の話のいずれでも）

《「ロード〜」の戸田字幕》
（映画を見てない原作読んでない人に分かるように書いてみました）

字数制限で内容が減ることとは無関係な「間違い」は二通りある。
１．誤訳。脚本の英語が言っていることと字幕の「意味」が大幅に食い違っている例が多過ぎた。ひどかったのは原作でも映画第３部でも登場する大国の現役権力者を、「（彼は）執政だった」としたため、観客はみなその人物がすでに故人である、または失脚してもう権力の座にいないと思ったこと。あまりに基本的な英語時制の読み違いであると同時に、原作を知っている観客にしてみれば、源義経が「兄の頼朝は生前に…」と語ったような衝撃を受けたのだ。義経は兄頼朝に追われて敗死するはず、頼朝は生きて鎌倉幕府を開くんじゃないか、と怒っても、「ヨシツネって誰？」という世代には通じないのと同じく、原作を知らない人間にはわからないことだが。

２．原作も英語も知らなくても気づく、人物や場面に合わない、とんちんかんな文体が頻出。少年が「僕」と言いながら「ここには置けん」と突如年寄り言葉になったり、「様」づけで呼んでいる同じ相手に「君」と言ったりしたため、誰が誰に話しかけているのやらわからない、という混乱が起きた。日本語の常識として考えられないほどのデタラメ。

３．「字幕は創作だ」との名言をふりかざし、原作と映画は違うんだから原作を読めというのは間違い、とまで公言。映画作品内の言葉を伝えようとせずその場面を見て勝手に解釈、大事な台詞は無視し、どこにもない台詞を堂々と捏造した。そのきわめつけが、第一部のクライマックスを担う重要人物、滅びに瀕した祖国を救いたい一心で、魔の『力の指輪』に手を伸ばす悲劇の武人が、主人公から「嘘つき」呼ばわりされたことである。この人物は、監督の一番の思い入れで原作以上の魅力と役割を映画の中で与えられており、本当の台詞は「あなたはそんな人ではない！(You are not yourself!)」字数に合わせて訂正されたDVD字幕では「正気に戻って！」である。「嘘をつくな」という、私利私欲のための意図的な行動とされては、その人物の性格も心情も、キーアイテムである『指輪＝力の誘惑』も、すべて台無しだったのだ。

（つづく）

《映画字幕の問題点》

ドイツ在住のＥさん：
『ミスはあってあたりまえ、あっても野放し。』という字幕製作の現場の甘さには、開いた口がふさがりません。考えるところ、字幕というのは一度映画とカップリングされてしまえば供給完了で、映画公開後に市場原理により淘汰されるなど、この運動が起こるまではあり得なかったわけです。しかもそこになんのチェック機能も、消費者のフィードバックさえ存在しないということは、クオリティーが劣悪になっても止めようがない。
その上、「提供されたサービスに不備があった場合、それをきちんと提供者にフィードバックし、改善するよう要求する。」という、私が今まで自明の理としてきたことが、日本で特に字幕に関しては、エキセントリックだと騒がれるなんて驚きます。
消費者として本来なら健全とみなされるべき、「代価を払って手に入れた商品を吟味する姿勢」が、いまだに排斥されているような気がしてならないのです。

ＬｏｔＲの劇場字幕は、どうひいき目に見てもやっつけ仕事です。字幕批判、字幕改善運動は、いたって健全でまっとうな消費者運動です。センセーショナルだとみなしてほしくない。
------------
ハーブのコメント：出版界には「編集者との打ち合わせ」というものがある。「ボツ」もある。字幕にはそうしたチェック機能、チェッカーの存在は一切ない。

****************************
＞Ｑ(3)今後、映画字幕はどうあるべきか
（この項、現場現状についての情報は筆者ハーブに責任は持てません。事実確認の手段と時間をもたないからです。したがってこの(3)は、名前を出される覚悟のある「私の意見」ではなく、日本の外国映画配給システムの問題一般であって、あちこちで言われていることにすぎません。）

配給会社に質問したい。
１．世界の映画公開から丸々３ヶ月も遅れて公開する映画に、「字幕作成の時間が１週間しかない」のはどういうわけか。
２．字幕作家にその映画を見せるのは、会社内の映写室でたった２回きり、巻き戻すことも一時停止も出来ず、自宅にビデオ持ち帰りを許さないため、原稿作成中に繰り返し確認するという当然必要な作業も不可能にしているという、ヨーロッパの字幕作成現場から見て「クレイジーの一言に尽きる。信じられない」やり方は本当なのか。（資料Ｃ）いったい何故そんな、まともな字幕が作れるわけもない環境を、十年一日変えもしないのか。
３．「字数は１秒当たり何文字」という、根拠なき機械的な字数制限を金科玉条のごとく押しつけて、字幕作成に手かせ足かせかけていると思わないのか。映像メディアのめざましい進化にともない、平均的日本人の「瞬間映像情報処理能力」は劇的に（特に若い世代では）変化しているというのに、その枠の緩和、あるいはもう少しフレキシブルにすることを考えないのか。（注：この件変化の兆しありとの未確認情報があります）
４．字幕作家の報酬が低過ぎ、生活を支えるには数をこなすしかなく、必然的に志願者は減り一本当たりの時間と労力は不足し映画翻訳の質は地に落ち、映画業界は低迷しさらに報酬引き上げの可能性が下がる、という悪循環を認めないのか。改善しようと思わないのか。

英語ができる日本人なら増える一方であって、人材不足というのはあり得ない。採用（能力のある人間を選ぶ選択眼）・待遇（有能な人材が向こうから来るような条件）・育成システムのうち、前二者だけでもちゃんとすれば、短期間に問題は解決する。的外れな宣伝費用の使い方を合理化すれば、より良い字幕作家確保など少しも難しいことではない。問題は、配給会社の頭の古さと怠慢、これに尽きているのだ。

《主張の中心》
すでにお送りしたメールからの再録です。
特に強調したい点は一緒の原稿にまとめておいた方が良いかと存じまして。

★「戸田奈津子」を「引きずり下ろしたい」のではない。
間違った字幕が、すぐれた映画作品を破壊したという事実を嘆き怒り、
「まともな字幕」をつけて欲しいというファンからの嘆願が
繰り返し無視された結果、
ＰＪ監督への直訴が行われ、実を結んだ★

という事実を歪めずに伝えて欲しい、と再度申し上げます。
どうしても扇情的な見出しが必要であれば、

『ファンの声無視した傲慢の報い　有名字幕作家、監督から解任通告』

とでもいうものなら私個人の視点からは納得できることでしょう。
-----------------------------

これまでの嘆願書では、むしろ字幕翻訳家の氏名「戸田奈津子」を
明示することをわざわざ避けてきました。その理由は、「個人攻撃、
戸田という人物が嫌いであるが故に、その人の仕事である本件字幕を
批判している」という類の誤解を受けないためでした。私たちは
あくまで字幕の出来の善し悪しという結果を問題としているのであって、
それを誰が作ったかは問うていない、誰が作ろうと悪い物は悪いのだ、
ということを明確に打ち出したかったのです。
http://herbs.la.coocan.jp/cgi-bin/treebbs/treebbs.cgi?log=925

今回、ニューラインシネマ社という法人を相手に連名の手紙を出すにあたり、
・欧米の常識として、批判するなら「自分は誰であり、批判対象は誰か」を
はっきり書くのが責任ある態度
・肝心の字幕担当者の名前すら分からないようでは、信憑性に欠けるとすら
言わざるを得ない
との指摘を日米の有識者から受けて初めて、私ども『英語工房』作成の
海外宛手紙に戸田奈津子氏の名前が出ることになったのです。

************************************
資料
Ａ　日本ヘラルド公式ページの、六月初旬「発表」
Ｂ　CNN の報道記事（英語ソースURL）と、日本関連箇所の対訳
Ｃ　Daily Yomiuri 8/3 （英語）

Ｄ　参照ＵＲＬ・日本ヘラルドのファンへの対応例
（投稿時点注：これのみ内容をここにもコピペします。）
----------------------
ネットにおける字幕改善運動の拠点の一つ、《字幕改善連絡室》

　映画The Lord of the Rings「ロード・オブ・ザ・リング」第１部The Fellowship of the Ringの字幕の問題を指摘・考察・抗議し、改善を求める消費者運動の連絡所・情報交換所・作業場です

http://miyako.cool.ne.jp/LOTR/think/jimaku.html

このページで、字幕改善運動とは何か、何をしてきたかが総括的に見られます。
興味深いもののひとつに、実際に日本ヘラルドに個人的に手紙を出すと、どういうテンプレが返されたか（公開禁止のため「印象説明」ですが、それが上手いので転載）
--------------------
返信は、私個人宛になされ、インターネットでの公開は断られています。署名に関する事は、依然として一言も触れられていませんでした。
　また、同じ時期に手紙を出した５、６人の人達に、ほとんど同じ回答が届いていることが明らかです。私を含め多くの人は、誠意のないテンプレートの回答雛形を受け取ったと感じています。

　この日本ヘラルドからの返信の印象をたとえで言えば、××フーズとかそういうところに、「肉が変じゃないか」と書いたら、「牛を育てるのは、それはそれは大変で、日本では××先生が初めて牛を育てられ、日本人が牛肉を食べられることを感謝しなければいけません。この話は絶対に秘密です」とか返されて、「？？」となるようなかんじでした。-
---------------------

上の文の筆者は、サイト『字幕改善連絡室』管理人、現在進行中の署名運動の代表者ゴンさんです。
********************************************
今回の送信は以上。（佐々木様がお求めの情報量を軽くオーバーしていることでしょう）

どのような記事が掲載されるのか注目し待つことに致します。

＞「映画の字幕とはいったいどうあるべきなのか」
それを問うための「いったい今の字幕はどうなっているのか」
限られた時間内で、私に選択提供できる情報は差し上げました。

佐々木様の、ジャーナリスト精神に期待しております。

ハーブ

ハーブさま、メールも拝読しました。お忙しい中、大変かたじけないです。いつもながら渡すべき情報についてのプライオリティーが明確でいらっしゃることと、それを一寸の隙もない内容にまとめあげられた手腕に敬服しております。（私のへたれコメントまで引用いただき、恐縮です。ハンドルはフルでもまったくかまいませんでしたのに。）

メールでお返事することも考えましたが、せっかくこのような形での公開討論になっていることですし、白い都さまに続いて参加させていただきます。「質問に回答（前半）」のＱ(2)（映画字幕の問題点、戸田奈津子訳の問題点などについてどう考えるか）に対する次の回答について。

> ３．「字幕は創作だ」との名言をふりかざし、原作と映画は違うんだから原作を読めというのは間違い、とまで公言。映画作品内の言葉を伝えようとせずその場面を見て勝手に解釈、大事な台詞は無視し、どこにもない台詞を堂々と捏造した。そのきわめつけが、第一部のクライマックスを担う重要人物、滅びに瀕した祖国を救いたい一心で、魔の『力の指輪』に手を伸ばす悲劇の武人が、主人公から「嘘つき」呼ばわりされたことである。この人物は、監督の一番の思い入れで原作以上の魅力と役割を映画の中で与えられており、本当の台詞は「あなたはそんな人ではない！(You are not yourself!)」字数に合わせて訂正されたDVD字幕では「正気に戻って！」である。「嘘をつくな」という、私利私欲のための意図的な行動とされては、その人物の性格も心情も、キーアイテムである『指輪＝力の誘惑』も、すべて台無しだったのだ。

これは、佐々木氏の次の問いかけ

＞書籍の翻訳で以前話題になったような「超訳」はどこまで許されるのか。

への答えになっている部分ですね。それでは、「これが超訳の最たる失敗例だ。」というふうに論じて、『超訳』の問題点を例示するという論展開でもよかったのではないでしょうか。そのほうが、佐々木氏が提示された問いに対してよりダイレクトな回答になると思うからです。

超訳という手法は、本来ならば媒体であるはずの字幕翻訳に一人歩きを許し、その結果字幕がオリジナル台詞の表現とはまったく違った表現スタイルを経てストーリーのエッセンスに辿りつくという妙技も可能になる一方、エッセンスから逸脱する危険性もはらんでいるというのが私の認識です。たぶん字幕作家としては、一番に力量を問われる部分なのでしょう。そしてこのリスクを省みずに慢心の結果失敗した最たる例が フロドの You are not yourself＝「嘘つき」、またガンダルフの So do all who live to see such times ＝「辛い目に遭うと皆そう思うが」。許容例の一つは、You are not yourself＝「正気に戻って」。すなわち、「超訳でもオリジナル・ラインのエッセンスから逸脱した場合は看過できない誤訳となる。」ということになります。

翻訳のプロでいらっしゃるハーブさまからみたら「使えないロジック」である可能性大ですので、そうでしたらもちろんお捨ておきください。

１．基本的にハーブ様の書かれた内容に賛成です。
さすがはハーブ様、短時間のうちに、よくこれだけの内容をまとめられたと思います。
以下は参考意見、重要なもの順に。

２．これだけはお願い
字幕関係サイトとして、「魅惑のＦｏｔＲ」「字幕改善室」「英語工房」の３カ所のＵＲＬを載せるように、念を押しておいてください。
それさえあれば、関心を持った人は正しい情報にたどり着けます。

３．できればお願い
取材事項(2)映画字幕の問題点、戸田奈津子訳の問題点
「文法上明らかな」誤訳、と表現したいですね。英語を聞き取れる人は当然、間違いに気づくものであることも。
取材事項(3)配給会社に問いたいこと
（少数意見だと思いますので、余裕があれば、でいいです）
会社として、なぜ公開前に字幕翻訳家が作った字幕をチェックしないのか。私の改善室署名意見[１１２]です。
http://miyako.cool.ne.jp/LOTR/think/s.html
英語がわかるか、原作を読んだ者なら、今回の字幕に大きな問題があることはわかったはず。字幕翻訳家が大物であるから文句を言えないというのは、観客に対して無責任である。（観客にとっては、まともな字幕が付くなら翻訳家の大小関係なし。）

４．資料
改善室嘆願文、今回のＮＬあての手紙と、誤訳リスト、ワン・リング・ネット記事（いずれも和訳で）を渡すといいのではないでしょうか。
掲示板上のこのレス、と指摘するのでもいいのですが。
そういえば、手紙の最終完成形の和訳を掲出していなかったですね。

＞さすがはハーブ様、短時間のうちに
さすがは白い都さま、短時間のうちにこの時刻にもうレスですか（笑）。皆さん977と978の時間見てください。私がもうちょっとトロかったら、最後までいかないうちに割りこむはずだったんですよこの人は。

と、ゆるんでばかりいないで。

項目別の検討とレスはもう明日（寝て起きてから）に回すしかないですが、全体として、とにかく絞り込み！がテーマでした。
（以下は別に978への反論なんかではないのですが。しいて言えば予防線、言い訳ともいうか…）
言いたい事、提供できる情報はこの100倍はありますが、それを提示して相手に選択しろというのと、自分が1/100に減らして渡すのとどっちがいいか。そういうことです。

まあ、手紙と違ってメールはかさばらないとは言え。相手にも消化能力の枠というものがあり、時間枠もあり。何より、「字幕運動の歴史・編纂員」ではないのでして。

ま、あとは明日です。今は勘弁ね。

ハーブさん、相変わらずの精力的かつ正確な仕事ぶり、関心され
られっぱなしです。要点を簡潔にまとめてあって、素晴らしいと
思います。

アメリカのメジャーな新聞(The New York TimesやThe Los Angeles Times等）にもTTTの評が出始めましたね。おおむね
好意的なものです。僕は一回目は20日に見ますが、今からとって
も楽しみです。日本での字幕担当が誰になるのか、楽しみです。
（ハーブさんやここの常連の方がお作りになれば、きっと
満足の行くものになると思うのですが、日本ヘラルドの人、きっ
とこっそりここを覗いていると思うので、真剣に考えてみて
くださいね。）

失望させて申し訳ないですが。

＞２．これだけはお願い
＞字幕関係サイトとして、「魅惑のＦｏｔＲ」「字幕改善室」「英語工房」の３カ所のＵＲＬを載せるように、念を押しておいてください。
＞それさえあれば、関心を持った人は正しい情報にたどり着けます。

これを見るずっと前、一番最初の時点で、つけた条件は
・やりとりはメールのみ。同一文書ネット公開を了承すること
の他に実はもうひとつあって、それがなんと
・このサイトのURLは載せないこと
だったのです。

以下に理由を述べますが、今日は文章を書くコンディションではないので（16・17の二日間で書いたメールは23通。このツリーでご報告した文書はその一部でしかありません。われながら既知外の領域ですわ）、簡潔明解であろうとする努力のエネルギーが足りません。ご了承ください。

１．私の理由
DVD字幕修正時、TTT対照ページ作成時、今回のPJ発言と、狙ったわけではないのに「一番乗り」「注目集め」となった結果、大手サイト匿名掲示板などにURLコピペされ、時を同じくしてウイルスメールなどの迷惑をこうむっている。といっても「注目」がまだ「ネット界で字幕問題に関心あり」の周辺でおさまっているためか、真の悪意はかぶらずにすんでいる。

週刊誌というのは、全く別のメディアである。書き手も読み手も、私とは価値観がかけ離れすぎていて、相互に尊敬や理解が成立し得るとは期待できない（←控え目な表現。私は急ぎ必要資料として今週号を頼んで持ち帰ってもらったが、表紙の文字に見るもおぞましいものがあって、当の佐々木氏の署名記事を確認したほかは読む勇気がないどころか、その物体が目の隅に入るのも耐えられなかった。何の話か知りたい方は店頭で表紙をご覧下さい。何曜日発売＝入れ替えか知らないが）。週刊誌の中では比較的良識派だとか、私が受け取った佐々木氏の文面から察する限り、迷わず取材拒否を決めたくなる人格の印象ではなかったとかいうこととは別に、あの世界で何が「ニュースバリュー」を与えられるのか、その sense of values (価値観・感覚)が怖ろしい。

２．反論
よって（←承前）、
＞それさえあれば、関心を持った人は正しい情報にたどり着けます。
「関心を持った人」＝「字幕運動の主旨を理解できるであろう人」は
読者層の中であまりに僅少な割合と私が勝手に推測するだけでなく、それなら検索でも何でもすればいいのです。その労力の差が「ふるいにかける」機能をしてくれます。
その「ふるい」をはずして得られる差は何でしょうか。それを今の我々は切実に必要としているでしょうか。

３．見解の相違
私は自分という人間にはもちろん、そのペルソナのひとつ「ハーブ」にも、このサイトにも、それどころか今回の（まだ確証の取れていない）交替劇にも、より広くより多い注目、を欲していません。むしろリスクを恐れています。交替実現のために署名運動広報もなされたし、より多くの人に知ってもらおうと訴えてもきましたが、PJ発言を得た今、その必要性はさらに減少したと考えています。

＞日本国内のマスコミには騒がないで欲しいなあ、と心底思います。［888］
といってみたところでマスコミには取り上げられるなら、せめて被害を最小限にしたい。だから取材に応じました。私が提供する情報のほうが字幕運動にとって不当なものにならずに済むだろうからです。
（採用の）期待はせずに、できるだけのことはする。
もっとも大事なのは、「私の判断と行動によってダメージがもたらされる」のを防ぐことでした。
今回は何とか乗りきったように思いますが、正直もうマスコミなんか一切来ないで欲しいです。そこが白い都様との一番の見解の相違でしょう。歩み寄らなくても仕方ないが私の姿勢（固定ではないが根本はまず変わらない）についての認識はしておいてください。

[984]発言を見て、思わずハーブさんの身体的・心理的状態が心配になってしまいました...ので、思わず職場で休憩時間を利用しています。

メディアの介入については、おそらくプラスもマイナスもあることと思います。が、今回は直接の窓口となるハーブさんの判断を全面的に支持したいと思います。

PJ発言がでた今、運動の方向性自体も多きく問われることになると思いますし、もしかしたらあちこちの方面にいちばん気を遣わなければならない局面になってしまったとも言えます。

そのような微妙な時期にさしかかった今だからこそ、ハーブさんが過負荷になってしまわないよう、くれぐれもご自愛ください。心からの心配とお願いです。

１．サイトＵＲＬを掲出しないこととするお考えについては、了解いたしました。
何と言っても、直接対峙しなくてはならないのは管理人であり、方針を決める権利をお持ちなのはハーブさま以外にないのですから。

２．以下は、ハーブさまの今回のご判断を批判するという意味ではなく、私はこういう意図であったということの説明として申したいのですが、私は週刊誌に掲出することで、このサイトにどっと人が押し寄せるということはないだろうと考えております。
なぜならハーブさまも予想されるように、本件週刊誌の読者層はいわゆる中年のおっちゃんと想定され、もともと「指輪物語」も「ロード・オブ・ザ・リング」も聞いたことがない、それどころか映画にもパソコンにもさほど関心がないという人がほどんどだろうからです。つまり字幕問題の記事が受けるとも思えないので、デスクが掲載を決めた（今からボツにされるってことはないですよね？）こと自体が不思議でした。
従って、読者がＵＲＬを見てわざわざこのサイトを覗くことはないし、ウイルスメールを送ろうと思いつきもしないのではないでしょうか。そういう意味では、もともとパソコンに馴染んでいる人たちの集まりであるネット上にＵＲＬを晒すほうがよほど危険です。
それでも掲出したいと思った理由は、同業者（マスコミ）の人間が記事を読んで、サイトを見れば字幕問題に関する正しい認識がマスコミに広まると期待したからです。そして、マスコミの注目が集まれば、日本ヘラルドもいいかげんな対応はできなくなるだろうと。

３．しかしこれはあくまで私の希望的観測であって、実際にどうなるかは、やってみなければわかりません。もし結果まずかったら、誰が責任をとるんだということになります。
また、たとえ真面目な意図の取材でっても、相手をするのは大変労力がかかることであり、望んで取材を呼ぶのならともかく、こちらの都合おかまいなしに来られるのですから、なおさらです。その負担をハーブさまに強いることはできません。
ですから、ハーブさまの今回の決定を私も支持いたします。

基本的には、私たちの運動はマスコミや世間の声に左右されるものではありません。ハーブさまは今回の「騒動」でお疲れになったでしょうから、週末はゆっくりお休みください。そして、気分を一心して、また私たちの信念の道を進みましょう。

４．付記
＞必要資料として今週号を頼んで持ち帰ってもらった
sigh・・・ｱﾚｦﾐﾁｬｯﾀﾉﾃﾞｽｶ
ハーブさまの真面目なお人柄に幸あれ。

（ハーブ様、御無沙汰、不義理の挙句大ボケな書き込みですみません）

「（今後予想される）"unfriendly"な訪問者への対策」の知恵を
皆で出し合えないだろうか、という意味でした。>件名

今まで何とか（表面的には）平和だったこの場も、今後はどんな攻撃に
さらされるかわかりません。既に十分な重荷を背負っておられる
ハーブ様に、出来ればこれ以上の負担を強いないで済むよう、
いろいろな方のアイデアを集めてみるのはどうだろうか、と考えました。
勿論、予防策としてハーブ様が既に「記事にＵＲＬを載せない」という
手段を講じて下さっていますが、それだけでは足りないかも、と
思いまして。

勿論、ハーブ様が取材時の条件に「このサイトのＵＲＬは載せないこと」を挙げられたことは正しい判断だったと私は考えております。
サンデー毎日の佐々木記者は、ハーブ様へのメールから推し量る限りでは誠実で信頼がおけそうなお人柄に思えます。とはいえ、たとえ記事が公平であっても、週刊誌という露出度の高い場にＵＲＬが掲載されれば
的外れな批判から愉快犯に至るまで、様々な攻撃が集中し
収拾のつかない事態になる可能性が高いことは容易に想像出来ます。
その際に管理人であるハーブ様が被られるであろうデメリットがどれほどのものであるか考えれば
＞このサイトにも、それどころか今回の（まだ確証の取れていない）交替劇にも、
＞より広くより多い注目、を欲していません。むしろリスクを恐れています。
＞正直もうマスコミなんか一切来ないで欲しいです。
とハーブ様が思われるのも当然ではないでしょうか。

ただ、対策はそれだけでは足りないような気もしております。
「たとえ記事にＵＲＬが掲載されなくとも、今回の件が
　話題になった場（主にネット）においてこのサイトが取り上げられ、その結果　嵐が襲来する可能性は少なくないのでは」という危惧がぬぐえないのです。
「予想される攻撃への対策検討」は、この不安から出た発想でした。

★この提案、思いきり「はずした」ものである可能性も大有りだと思います。もしそうと判明すれば、この書き込みは速やかに削除する所存です。

先程の書き込みと同じく、「無用の心配」からの余計な一言です。
ハーブ様を不愉快にさせるかも、と迷ったのですが、恥かきついでにと。

９８４の発言（特に項目１）において、ところどころに
強烈な表現が使われていることに不安を覚えました。
勿論、ハーブ様が敢えてストレートな言葉を選ばれたのでしたら、
そのことに難癖をつけようとは思いません。もしくはオブラートに包んで発言するだけの余裕がハーブ様に無いことが原因という可能性もあるのではとも思っております。
ただ、強烈な表現は「叩く機会を手ぐすね引いて待ち構えている」など
非友好的な姿勢の訪問者にとり、何よりのごちそうになってしまいがちなことが気になっておりまして。
これが取越し苦労であってくれると良いのですが．．．。

FOTRでのフロドの如く、「やっと肩の荷を降ろせたと思ったのに．．．」状態のハーブ様、そのきつさはいかばかりかと思います。せめてフロドみたいに「不眠不休＋食事抜き」などという無理だけはなさいませんよう。
（何か一作業員にでも肩代わり出来そうな業務がありましたらお知らせ下さいませ！）

baldhatter 様、ふ様、指輪の幽鬼さま、それにメールやOff板も含め、はげまし・いたわりのお言葉を下さる皆様、感謝しております。ハーブは本当に恵まれているのですね（ToT）

白い都様、ご了解いただけて良かった。（Off板ではムチをふるうようなこと言ってても、ほんとはいい人なんだよね。）
------------------
そして、指輪の幽鬼さま、いろいろと考えてくださったこと、貴重なご指摘、ありがとうございます。

>９８４の発言（特に項目１）において、ところどころに
>強烈な表現が使われていることに不安を覚えました。

>強烈な表現は「叩く機会を手ぐすね引いて待ち構えている」など
>非友好的な姿勢の訪問者にとり、何よりのごちそう

ああ、こういうことは言ってくださらないと。ご推察のうち
>もしくはオブラートに包んで発言するだけの余裕がハーブ様に無いことが原因という可能性もあるのではとも思っております。
こちらが当たりです。つまり、「しまった、やっちゃった！」なので、言ってもらわないとわからなかったかもしれない。ほんとうにありがとうございます。
こういう皆様のチェックの目が、フェイルセーフの機能を果たしてくれます。早期発見、早期治療（ちょっと違うか。いや、違わないです）。早いとこ recover myself するようつとめますので。

《注：re-cover の含みがあるので、「回復」よりわざわざ英語にしたのでした。
クローク（外套、「エルフのマント」も cloak ）を着直して、という感じ？　オブラートに包む ≒ カバーする（cover myself）ともつながります。
再度、物言いをむき出しにしない配慮ができるように、take care of myself してきますね。》

ありがとうございました。

今のところ、今回の取材についてのネット上での反応は、某掲示板での書き込みが一つだけです（レスはなし）。みている人もいるという証拠ではあります。
このサイトについての書き込みは（好意的なものではありませんでしたが）他にも見たことがあるので、今回の運動に批判的な人でも読んでいる人はいるのだと思います。

（とりあえず、情報のみです）

＞４．資料
＞改善室嘆願文、今回のＮＬあての手紙と、誤訳リスト、ワン・リング・ネット記事（いずれも和訳で）を渡すといいのではないでしょうか

先刻、佐々木氏のほうから、質問をしてこられましたので、
・フィリパさんからの返事（当サイトの該当発言URLなど）
・監督宛手紙、出発点（連絡室 ＃52発言URL）
・８月の監督宛手紙、完成品（署名フォームページ/手紙文ページのURL
ここに誤訳リストもあることを言及）

以上を、若干の補足説明と共に、送信しました。
なお、「私の発言ならともかく、フィリパさんの手紙を掲載するのなら、間違いがないようにお願いします」と念を押してあります。受け取り人である白い都様のご了承を、とも考えましたが、どのみちサイトで公開している以上、「掲載禁止」要求ができるものか（意味があるのか）どうか、と思い、伝えてしまいましたが、まだ取り消しメールは間に合うと思われます。異議があればどうぞ＞白い都様

＞・フィリパさんからの返事（当サイトの該当発言URLなど）
異議なし。
あれは私がやった和訳に問題があったので、英語を理解できるか、それとも、続く指摘レスをちゃんと読んでくれるとよいのですが。

基本的に私は取材に積極的に応じてよいという考え方なので、ハーブさまのご判断で、出せる資料は出してくださって結構です。
現物（My Precious)を寄越せと言われると困るけれど。

ハーブさん、すみません。多大な時間と労力を字幕問題につぎ込んでくださっている方に、字幕問題はいつか解決するだろうと、ただ傍観しているだけの私が口を挟むのは道理から外れていると思いますが、以前から気になってたことがありまして、投稿させていただきました。
もし、とんちんかんなことを申し上げているようでしたら、削除してください。

サンデー毎日を読んだときもそう思ったのですが、"You are not yourself!"は「あなたはそんな人ではない！」が正しいという風におっしゃっていたように思うのですが、私はこの訳は正しくは「あなたは自分を見失っている！」ないし、「あなたは正気を失っている！」だと思うのです。「あなたはそんな人ではない」と「あなたは自分を見失っている」は、与える印象はそんなに違わないかも知れませんが、やはり意味が随分異なるように思いました。指輪の魔力にボロミアがとりつかれたことを意味するセリフですので。

決して揚げ足をとるつもりではないのですが、私としてはせっかくハーブさんが素晴らしい活動をされているのに、先方に反論の余地を与えるような材料はないほうがいいように思いまして、投稿させていただきました。

本当に余計なお世話だなと、自分でも思いますので、重ねて申し上げますが、もし、ここでの発言としてふさわしくないようでしたら、遠慮なく削除してください。

Robin Gamgee 様、はじめまして。
サム・ツリーの方でのつもりでしたが、こちらの方がレス必然性が高いのでこっち優先、結果としてここでご挨拶させていただきます。

まずは、「そんなに遠慮なさらず（笑）」でございます。
＞ただ傍観しているだけの私が口を挟むのは道理から外れている
だなんて、とんでもありません。No harm のことといい、これだけ的確なご指摘の出来るお方にはあてはまりませんですよ。どっちみち、英語板そのものは、訳についての談義・論議なら、主義主張/過去の実績/他でのネット活動/どれにも関係なしに、英文とその訳についての疑問と答えを出すところでもありますので、
＞ここでの発言としてふさわしくないようでしたら
どころか、最も英語板にふさわしい種類のご発言と思います。

さて、以上前置き終えまして本論 (^^;) 中身薄いのに長くなりました、ごめんなさい。

このツリーの「取材質問に回答した文章」は、読み手・ターゲットが非常にはっきりしていました。サンデー毎日という雑誌の想定読者層をとことん意識して、採用して欲しいならその範囲で最も効率的に、「使える/わかる」ことを書かなくてはなりませんでした。
問題の箇所
＞本当の台詞は「あなたはそんな人ではない！(You are not yourself!)」字数に合わせて訂正されたDVD字幕では「正気に戻って！」である。
弁解でもなんでもなく、最初は
＞原文のYou are not yourself! は、指輪の魔力に捕らえられたため本来のその人物の性格ではなくなっていることを表しているのは明らかだ。意味するところは「あなたは今、本来の自分ではない状態だ」「正気ではなくなっている」だから、『訂正』されたDVD字幕では短くかつわかりやすく「正気に戻って！」と適切な『訳』になっていた。
のようにしていたんですが、このサイトのお客様とは違い、流し読みでいい加減に読んでいる週刊誌読者は普通、横文字が文中に出てきた時点で***　****　****！　のようにしか見えないもの。そういう人の視点で考えたら、まず訳が先、次に中学英語の語彙でごく短い英文、そして何よりも、その英文を★ふつーの人がとっさに直訳したものが正解からはずれていてはいけない★。この条件を満たすように考えました。（想定）多数読者にも、「オレでもわかるぞこの英文」そして「なのにこの字幕になるの？確かにヘンかも」と思ってもらうために、あえて稚拙な、言い換えれば誰でも思いつきあるいは了解できるような訳文にしたのです。

「正気なら sanity だろが」という「英語少しは知ってるつもりの大卒人種」は、原書の読める Robin Gamgee 様が漠然とお考えになっているよりも多く、さらには目を凝らしてその気で読まない限りあらゆる横文字はただ意味の無いアルファベットの羅列でしかない人たちはもっと多いのです。"You are not yourself!"には「見失う」とも「正気」とも書いてないじゃないか、と言われるよりは、「フリー翻訳者とか言ってこの程度か」と思われてかまわない（そう思うくらいのレベルの人なら配慮しなくても戸田字幕がヘンとわかるだろう）、という選択でした。

義経のたとえ話も、ここの皆様ならコケるようなしろものです。けれど「何だかわけわからんことをぐだぐだと」「どっちだっていいんじゃないのそんなこと」と思われるよりは、乱暴でも何がしかは伝わる、ようにと考えての事です。
＞言いたい事、提供できる情報はこの100倍はありますが、それを提示して相手に選択しろというのと、自分が1/100に減らして渡すのとどっちがいいか
と＃979で書いたのは、何も総量だけの話ではありません。自分にぴったりくる表現を選んで満足するより、このセンなら何割くらいには通じるかを睨みながらレベル調整をする。

とまあ、楽屋裏の話でした。（いかん仕事漬けの後の、ランナーズ・ハイみたいな、脳内物質による軽い酩酊、平たく言えば泥酔までいかない酔っ払いの口の軽さみたいな多弁症状が続いているんですね。もう寝ていい身分になったのに、３連休だと思うとこんな時間までおしゃべりしてるのがその証拠。明日あたりからは平常に戻ると思うんですが。だらだらとすみませんでした＞皆様）

ハーブさん、早速のご返事ありがとうございます。
こんなに早く、しかも丁寧に分かり易く説明してくださって、感謝しております。ハーブさんの深い考えがあってのことだったんですね。納得しました。なんか浅はかな自分が恥ずかしいです。

なかなか周りには、LOTRについて話し合える人がいないので、これからもいろいろ質問などさせていただければ有り難く思います。
今後ともよろしくお願いします。