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■3504 / inTopicNo.21)  既出指摘事項まとめ
  
□投稿者/ 白い都 -(2005/09/27(Tue) 03:26:57)
    ・字幕改善連絡室の署名リスト(S)
    http://miyako.cool.ne.jp/cgi-bin/jimaku/bbs.cgi?mode=one&namber=232&type=231&space=15&no=0

    ・まめ様のリスト(M)
    http://miyako.cool.ne.jp/cgi-bin/jimaku/bbs.cgi?mode=one&namber=331&type=231&space=60&no=0

    に挙げられた指摘箇所のまとめです。

    -----
    1.God wills it!(M)
    Templars:There must be war ! God wills it! God wills it!
        【戦おう! 神が味方だ!】
    Guy  : God wills it!
        【神が味方だ!】

    「味方」はニュアンスが違う。
    God wills it!は十字軍スローガンであり、定番訳は「神それを欲したまう」。
    ちなみに、同じ台詞がギーとルノーのキャラバン襲撃の場面にもあり、そこでの字幕は【神に任せよう 神に!】になっていたNo3494

    代案:神のご意志だ! (+1)

    2.エルサレムを救うため(S)
    King Baldwin:Send word to Balian to protect the villagers.
          【エルサレムを救うためだ】
    ※署名リストの書き取りは「守るため」になっていました。

    (普通の訳)バリアンに周辺の村人を守るようにと伝えよ。
    英語脚本と全くかけ離れた字幕。王がバリアンを信頼していることや、バリアンがカラクで戦う経緯が観客に分からない。

    代案:バリアンに民を守らせよ(±0)

    3.運任せ(M)
    Balian :The world will decide. The world always decides.
        【運に委ねよう】    【運に任せるのだ】

    「運に任せ〜」では博打か何かのようで、無責任すぎる印象。英語は一文目は未来形を用いてバリアンたちの事例を、二文目が現在形で普遍的な原則を述べている。

    代案:運命が決める // そういうものだ(0)

    4.民の背後を襲うサラディン(S)
    Almaric:Saladin will certainly come behind them.
        【背後から襲われるぞ】

    (普通の訳)サラディンは彼らの後からきっと来るだろう。
    誤訳。themは逃げ惑う民ではなく、敵の先遣隊たる騎兵を指す。サラディンは騎兵部隊より後方に、本隊とともに居ることの説明。
    字幕のせいで、サラディンは無辜の民を背後から襲う無慈悲な性格であり、バリアン隊はわずか数十騎で無謀にもサラディンの本隊20万人に突撃したとの誤解を生じた。

    代案:本隊は後方にいます(±0)

    5.アルマリックの口調(M)
    Almaric:We cannot attack that and live.
         【あの軍勢だ 敵わぬ】

    ここだけ突然、年配の上官のような言葉遣い。
    代案:我が軍は(−1) // 全滅します(+2)

    6.何を見てる?(S)
    a servant:My lady.
        【奥方様】
    Reynald:What d'you look at?
        【何を見てる?】

    シビラ王女に対して、ルノーが対等かそれ以上であるように訳出され、人物関係が混乱する。また、直前に、ルノーの召使いが「奥方様」と呼びかけることから、「シビラはルノーの妻だったのか?」と誤解も生じた。

    代案
    召使い:姫殿下(±0)  or (字幕OUT)
    ルノー:何をご覧に?(±0)

    7.行くぞ(M)
    Balian:(To Almaric) Are you with me?
          【行くぞ】
    Almaric:(Smiles)

    英語の疑問形にバリアンの優しい人柄が表れており、ニュアンスを忠実に伝えるべき。
    代案:共に行くか?(+3)

    8.蒔いた種(M)
    Nasir :As you desire.
         【分かるはず】
        "You reap what you sow".
         【"蒔いた種は刈る"】

    前半As you desire.は「君の望むままに」という英文から逸脱しすぎている。
    後半、イマドが言っているのは、以前君が私を助命してくれたから、そのお返しに今度は私が君を殺さず、自由にしよう、という趣旨。「蒔いた種」は英文ではよい行為の報いを受ける場合にも使用されるので、誤解を避けるためにも意訳したほうがよい。

    代案:君の自由に(0)
       "善行に報いあり"だ(+1)
引用返信 削除キー/
■3503 / inTopicNo.22)  【6】御前会議〜イマドとの再会
□投稿者/ ハーブ -(2005/09/27(Tue) 00:48:51)
    2005/11/09(Wed) 23:09:05 編集(投稿者)
    2005/09/27(Tue) 23:29:49 編集(投稿者)


    Tiberias:Guy de Lusignan, and Reynald de Chatillon, with the Templars,
        【ギーとルノーが 神殿騎士団を率いて】
         have attacked a Saracen caravan.
        【サラセンの隊商を襲った!】

    〔Templars騒然〕
        【嘘だ!】

    Tiberias:Silence !
        【静まれ!】

    Guy:It was no caravan.
        【隊商ではない】
      It was an army heading for Bethlehem to disgrace the birthplace of our Lord!
        【ベツレヘムを穢そうとした敵軍だ】

    Tiberias:Reynald with the Templars have broken the King's (???) of peace.
        【ルノーは和平を誓った王の名を穢した】
         Saladin will come into this.
        【サラディンは必ず…】

    Guy : Tiberius knows more than a Chistian should about Saladin's intentions.
        【貴公はサラディンの心を読めるキリスト教徒かね?】

    Tiberias:(To Guy) I would rather live with men than kill them.
        【私は人を殺すより生かす男だ】
         This is certainly why you are alive.
        【命あることに感謝しろ】

    Guy : That sort of Christianity has its uses, I suppose.
        【その点はご立派なキリスト教徒だ】

    Tiberias:We must not go to war with Saladin.
        【サラディンとの戦は避けねばならぬ】
         We do not want it.
        【絶対にな!】
         And we may not win.
        【敗れるぞ】

    聖堂騎士団総長?:Blasphemy ! 〔騒然〕
           【冒涜だ!】
        The army of Jesus Christ which bears the Holy Cross cannot be beaten!
        【聖なる十字軍に敗北はない!】

    Guy   : And Tiberias suggests that it could be?
        【敗れることがあるとでも?】

    Templars:There must be war ! God wills it! God wills it!
        【戦おう! 神が味方だ!】
    Guy   : God wills it!
        【神が味方だ!】

    Tiberias:SILENCE !!
        【静まれ!】

    King Baldwin : Salah -ad din has crossed the Jordan with 200,000 men.
        【サラディンは20万の兵とヨルダン河を渡った】

    Tiberias:He will make first for Kerak and Reynald de Chatillon!
        【じきカラクに着く】【ルノーの領地だ】
    〔王が起つ〕My lord...
        【(字幕なし?)】

    King Baldwin : We must meet him before he reaches Kerak. I will lead the army.
          【彼らがカラクに到着する前に私がサラディンに会う】

    Tiberias:My lord, if you travel, you will die.
         【そのお体で? 命を落とされます】

    King Baldwin : Send word to Balian to protect the villagers.
          【エルサレムを救うためだ
           Assemble the army !
          【軍を召集せよ!】

    ----------------------
    Sibylla:What becomes of us?
        【どうなるの?】

    Balian :The world will decide. The world always decides.
        【運に委ねよう】    【運に任せるのだ】

    〔急使到着〕
    Almaric : My lord, the king is marching on(?) Kerak.
        【王を追い 出発を】
    ---------------------
    〔カラク前、逃げ惑う民〕
    Almaric : Saracen cavalry. They're coming to close Reynald in.
        【敵の騎兵です】 【城を包囲する気だ】
        These people are not safe outside the walls.
        【人々を城壁の中へ】
        Saladin will certainly come behind them.
        【背後から襲われるぞ】

    Balian :(To Sibylla) Go into the fortress now.
        【城の中へ】

    Reynald:Look at her! (?)
        【客人だ!】

    Reynald's man:My lord Balian! My lord Balian!
          【バリアン卿!  バリアン卿!】
          My lord Reynald prays you bring your horse to Kerak.
          【ルノー卿が城の中へと】

    Balian :Thank you, but no. If we do, these people will die.
          【この人々を守らねば】
         We hold the Saracen cavalry till the king arrives.
          【敵軍をここで食い止める】
    Reynald's man:So be it.
          【お好きに】

    Almaric : We cannot attack that and live.
         【あの軍勢だ 敵わぬ】

    a servant:My lady.
        【奥方様】

    Reynald:What d'you look at?
        【何を見てる?】
    Sybilla:A knight. His men.
        【騎士を】【彼の部下を】

    Balian :(To Almaric) Are you with me?
          【行くぞ】
    Almaric : (Smiles)

      〔騎馬戦闘開始、英語聞き取りできず〕
        【進め!】【二手に別れろ!】

      〔バリアン昏倒、敵将の前に引き据えられる〕

    Nasir :Your quality will be known among your enemies
         before you ever meet them, my friend.
         【"友よ 戦場で相対する前にあなたの名は敵の耳に届く"】

    Balian :You're not that manservant.
         【あの時は従者かと】

    Nasir :No. He was MY servant.
         【違う 奴が従者だった】

    Balian :What becomes of us?
         【どうする気だ?】

    Nasir :As you desire deserve.
         【分かるはず】
        "You reap what you sow".
         【"蒔いた種は刈る"】
         You have heard of this, no? 
         【聞いた言葉だろう?】
          Get up.
         【立て】
         You may go into Kerak, but you will die there.
         【城へ入るがいい だがあそこで死ぬ】
         My master is here.
         【主君が到着した】
       (To his soldier) Tell my lord Salahadin that Jerusalem is come.
         【陛下に言え "エルサレム軍だ"と】

    Sybilla:Salah -ad Din ...
        【サラディン…】

    **************************
    《おまけ》
    試験的にカラータグを使ってみました(使えるというのを最近知ったPC音痴)
    いずれ整理して最終的にまとめる際には、有効活用したいと思っています。

    さて今回のパートでの発見(^^;)、同じ英語台詞を違う人物が違う場面で、の例がまた一つ。
    >What becomes of us?
    どちらも直訳するなら「私とあなたの関係はどうなる?」
    シビラがバリアンに、バリアンがイマドに問うています。

    前者はいいとして、後者についての私の解釈:「敵として出会い、殺せば容易に殺せたところを助命して旅の道連れとなった。イマドは奴隷となった運命をも受け入れるつもりでいたのに解放され、敬意を表して別れた」といういきさつが過去、それが運命のいたずらで現時点では戦場の敵将同士。
    「私たちはどうなるのだ?」というのは、もはや友人というわけにはいかないであろう両者の関係を問うている(たとえば「勝利者と捕虜」の関係になる)が、同時にそれよりも広く「この先は一体どうなるのだ?」でもある。ただ、この時点ではバリアンに選択権はないので、現行字幕
    【どうする気だ?】
    は問題なし。問題なのはその次だが、それは他の問題箇所とあわせて別投稿とします。

引用返信 削除キー/
■3501 / inTopicNo.23)  第2:Kingdom字幕総覧?
□投稿者/ ハーブ -(2005/09/26(Mon) 16:52:26)
    2005/09/28(Wed) 18:03:06 編集(投稿者)

    元のツリー頭は
    http://herbs.la.coocan.jp/cgi-bin/cbbs/cbbs.cgi?mode=one&namber=3427&type=0&space=0&no=0

    >送付資料としてではなく、半分は趣味で作成します。
    >締め切りのない状況で果たして続くのか?自分でも疑問ですが、思い立ったが運のツキで、出来る範囲でやってみますので、興味関心のある方はどうぞご遠慮なくご参加ください。

    やっと少し暇ができたら他のことに使ってしまい、こちらがお留守になっていました。申しわけありません…
    言いわけではないのですけど
    とうに注文済みで待ちわびているスクリプト本は、最初6/20に出る予定だったのが9/15に延びた、という話を最後に、9月末現在、未だに音沙汰なしです(;;)
    信頼できる脚本が着いたら一気に、という望みは捨てて、また亀の歩みで続けていこうと思います。

    ここまでに出た分の整理も、さらに亀ながら、ちょっとずつやっていますが、アップできる形になる前に、DVD発売の10/7が来てしまいそうです。

    ともあれ今夜からまた続行します。
引用返信 削除キー/

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