<IMG SRC='../../BBSgif/bbs.gif'>LotR なんでも掲示板 [One Topic All View / Re[4]: 私信レス：いえいえ / Page: 0]

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■225 / inTopicNo.1)

　ですます調

□投稿者/ Josh -(2003/09/09(Tue) 10:57:54)

皆さん、

ちょっとお訊きしてもよろしいでしょう。

日本語の授業で、｢です･ます｣と言うのは、大体の場合は使ってセーフ口調だと教われました。(要するにアメリカ人が敬語に悩むのですもの。)
自分の感覚を参考すれば、「ですます調」って、丁寧で、人と人の関係にはある程度の距離がある事を示すものです。しかし、これがネイティヴ日本人の感覚と違うに違いないでしょう。

｢指輪物語｣のすべては「ですます調」に訳されてますね。それに、日本人の指輪ファンの中には、これが重要ポイントだと言う気がします。何故でしょう？

僕が｢指輪物語｣を読むと、この「ですます調」がちょっとだけ「かたい」感じをします。まあ、他に読んだ和文諸説やストーリーが普通に「だ」または「である」のスタイルに書かれているからでしょう。

皆さんは、この「指輪」のですます調を読んで、どんな感想ですか？

日本語で書くのは久しぶりなので、書いたことがきっとおかしいと思いますが、何とぞよろしくお願いします。

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■226 / inTopicNo.2)

　Re[1]: ですます調

▲▼■

□投稿者/ さんちゃん -(2003/09/10(Wed) 01:49:22)

Josh様

　最近、話題が少なかったところにクラスター爆弾級の燃料投下ですね（笑）。（「ですます調　是か非か」というのは、「指輪物語」の掲示板では必ず論争のタネになりますので。）
　とりあえず、「是か非か」はさておいて、私自身の感想を述べさせて下さい。

　「読みにくい」という意見も強い「ですます調」ですが、私にとっては読んでいて苦になる事はありませんでした。これは、小学校低学年の頃に、「ですます調」で書かれた文章を（児童文学は「ですます調」で書かれた物が多いと思うのですが）結構たくさん読んでいて、慣れていたせいだと思っています。
　「である調」と「ですます調」、「小説」と「物語」の違いと言いますか、私はそんな差異を感じます。「ですます調」というのは、なにか物語の語り部が読者に向かって語りかけてくるような、そんな印象を私に与えるのです。そしてそれが「指輪物語」（そう言えば「物語」って入ってますね）という、昔物語的な要素を含む話に、非常にマッチしているように思います。
　
　ただ、英語で読んでみますと、「である調」がいい、という意見が出るのも分かる気はします。

　以上、私の感想でした。

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■227 / inTopicNo.3)

　Re[2]: ですます調

▲▼■

□投稿者/ Josh -(2003/09/10(Wed) 09:49:27)

あらら！言ってみれば、「バルログの羽」のような話題を述べてしまったそうです！

ハーブ様、どうも失礼しました。掲示板の和を守るためにこのトッピクを削除されれば、抵抗しません。申し訳ありませんでした。

さんちゃん様、

ご感想を頂いて、ありがとうございます。やっぱり、この「ですます調」が The Hobbit とぴったり合いますね。Long－expected Partyでもおかしくはないでしょう。

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■228 / inTopicNo.4)

　Re[1]: 既出意見のご紹介

▲▼■

□投稿者/ ハーブ -(2003/09/10(Wed) 10:14:53)

いらっしゃいませ、Josh様。
さんちゃん様のおっしゃる通り
＞最近、話題が少なかったところに
大歓迎です！

さて、すでにごらんになっているでしょうか、当サイトでこの話題が出たときの、私のまとめです。

http://herbs.la.coocan.jp/engtopicmain06.html

要点は、
Ｑ：「ですます」だから読みにくいというのは何故だろう？
Ａ：１．慣れの問題　２．童話は「です/ます」文体、小説は「だ/である」文体という暗黙のルールがある。『指輪物語』の場合、壮大なスケールや単純でない人物造形には、童話調が「合わない」と感じる。３．もとの英文が simple かつ effective なので、簡潔な「だ/である」文体の方が原文のリズム感に近くなるのではないか。

ということです。もちろん、これは私なりの説明に過ぎません。
瀬田訳の文体について他の人の意見も見てみたい、とお思いなら、旧掲示板の

 http://herbs.la.coocan.jp/cgi-bin/treebbs/treebbs.cgi?log=1673

と、その周辺、＃1677・＃1679・別ツリーですが＃1666（＃1592がツリー頭です）などがあります。「つらぬき丸」と「スティング」、どちらが好きかなど、訳語単位の話もたくさんありますので、拾い読みしてみると拾い物があるのでは（笑）。

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■229 / inTopicNo.5)

　Re[2]: 既出意見のご紹介

▲▼■

□投稿者/ Josh -(2003/09/10(Wed) 17:19:03)

ハーブ様、

レスを頂いて、誠にありがとうございます。

実は、このスレッドを始めた理由は、Tolkien Online のスレッドなんです。

こちらのリンクで読めます:
http://www.tolkienonline.com/thewhitecouncil/messageview.cfm?catid=8&threadid=68826

話題が LotR の外国語訳で、あえて瀬田訳の「指輪物語」をあげました。（ハンドルはいつもの Luinnenionです）

瀬田訳をめぐって一番の議論が「ですます調」と言う事を一応分かっていて、それについてそのスレッドに投稿しようと思ったが、まずは具体的に調べなければならないと考えてこのトピックをここにあげてしまいました。

しかし、過去ログさえチェックせず、いきなりクラスター爆弾を落としてしまうのは、自分を許せないです。Newbieじゃないですから。反省しています。本当にすみません。

謝罪直後に頼むのは絵にならないが、ハーブ様の凄く解りやすいまとめを使ってもよろしいでしょうかね。もちろん、ハーブ様とこの掲示板を述べておきます．．．

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■230 / inTopicNo.6)

　物語調

▲▼■

□投稿者/ みっち -(2003/09/10(Wed) 17:32:06)

物語の設定では、「ホビットの冒険」も「指輪物語」も、「西境の赤表紙本」を底本として、トールキンが英語に翻訳・編集したものとなっていたと思います。ついでにいえば、「シルマリル」も同じですが、赤表紙本の１冊目が「ホビット」と「指輪物語」で、「シルマリル」は２冊目以降だったと思います。これらの赤表紙本は、ビルボがまず書き、フロドやサムが補筆し、後生他のホビットたちの筆も加えられて構成されたことでしょう。

瀬田訳が「指輪物語」本文を敬体(序章や追補編は常体)としたのは、ひとつには、このような「成立事情」をふまえて、「指輪物語」を「ホビット」の続編として捉えているのだと考えます。実際、トールキンの二つの物語の成立過程は、「指輪物語」が結果として当初の構想を大きく超えたものになったことはあるにせよ、もともと「ホビット」の続編という位置づけであったと記憶しています。

もうひとつ考えられるのは、ビルボやフロド、サムの物語は、本人たちが書き残した記録としての赤表紙本とともに、ホビットたちの間では口承として語り伝えられていた、と考えることはできないでしょうか。例えば、「二つの塔」で、サムが「フロドと指輪の話」を炉端で物語るホビットたちについて語る場面があります。このような際にふさわしい語り口は、やはり「ですます」調ということになろうかと思います。

というわけで、私としては、瀬田訳の文体は丁寧語としての「ですます調」というより、むしろ「物語調」を意識しての選択なのではないかと思っています。

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■231 / inTopicNo.7)

　私信レス：いえいえ

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□投稿者/ ハーブ -(2003/09/10(Wed) 19:13:18)

2003/09/10(Wed) 21:05:00 編集(投稿者)

＞ハーブ様、どうも失礼しました。掲示板の和を守るためにこのトッピクを削除されれば、抵抗しません。申し訳ありませんでした。
＞しかし、過去ログさえチェックせず、いきなりクラスター爆弾を落としてしまうのは、自分を許せないです。Newbieじゃないですから。反省しています。本当にすみません。

とんでもありません！うちの膨大な過去ログを、「全部読んでから発言しろ」なんて要求するほうがムチャですよ。
謝罪の必要など全然ないところで、このように腰低くご丁寧な…Josh様が、日本語をマスターできる少数派のアメリカ人でいらっしゃる理由がよくわかります（笑）。いえ、本当なんですよ、性格によって外国語との相性が大きく違うのは。日本人で英語ぺらぺらの人はたいてい、日本社会では「傲慢で自信家でイヤな奴」ですし、日本的謙譲をアメリカに持ち込むと、偽善、卑屈、意味も誠意もない謝罪の連発と思われて嫌われる、といった具合です。
One man's meat is another man's poison じゃないですが、ある文化での美徳は、別の文化では社会不適応。実に面白いものですね。

おっと。つい話がそれました (^^;) 肝心の応答です。
＞謝罪直後に頼むのは絵にならないが、ハーブ様の凄く解りやすいまとめを使ってもよろしいでしょうかね。もちろん、ハーブ様とこの掲示板を述べておきます．．．
もちろん、「どうぞどうぞ、ご遠慮なく」です。

またそのうち、指輪に限らず、「日本語を学習しようとして挫折し、日本なんか嫌いだ！となってしまったアメリカ人の方々」が、どこでけつまずいたかなど、お話してみたいものです。そういう実例を知っているので、私はいつも、Josh様は本当にすごいと思っているんですよ。

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■232 / inTopicNo.8)

　Re[4]: 私信レス：いえいえ

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□投稿者/ Josh -(2003/09/13(Sat) 13:14:09)

■No231に返信(ハーブさんの記事)
> とんでもありません！うちの膨大な過去ログを、「全部読んでから発言しろ」なんて要求するほうがムチャですよ。

それにしても、ハーブさんのまとめがサイトのほかのところに載せているし、これは完全に僕の Netiquette のミスでした。まー、僕は余計に自分を責めるタイプではないですけどね。（^^）幸いに、クラスター爆弾は爆発しなかったので、大丈夫でしょう。

> 謝罪の必要など全然ないところで、このように腰低くご丁寧な…Josh様が、日本語をマスターできる少数派のアメリカ人でいらっしゃる理由がよくわかります（笑）。いえ、本当なんですよ、性格によって外国語との相性が大きく違うのは。日本人で英語ぺらぺらの人はたいてい、日本社会では「傲慢で自信家でイヤな奴」ですし、日本的謙譲をアメリカに持ち込むと、偽善、卑屈、意味も誠意もない謝罪の連発と思われて嫌われる、といった具合です。
> One man's meat is another man's poison じゃないですが、ある文化での美徳は、別の文化では社会不適応。実に面白いものですね。

どうでしょうかね。実は、「日本語を話すジョシュ」が English-speaking Josh より謝りますよ。日本語を勉強して、日本に住んで、色々学びました。まずは、(要するに)日本人が礼儀と態度を非常に大事にする（特にアメリカ人に比べれば）。それに、謝罪するのは責任をとる時だけではなく、人間関係がスムーズに進める為なんです。簡単に言えば、郷に入っては郷に従えってことですね。

とは言え、計算の上で誠意のない謝罪をするというわけではないですよ！ただ、日本語を話すと、僕の性格のいわば「日本的」なところが強調されます。最後に、日本に住んでいて、性格自体が少し変わったと思いますね（いい意味で！）日本に行った前に、普通に礼儀正しかったと思いますが、日本から戻ったらもっと礼儀正しくなっていたと思います。少なくとも、もっと気を使うようになりました。それが日本がくれた習慣です。日本のおかげで、もっと気を使うようになって、もっと感情移入するようになったと思います。

うわー、ちょっと書き過ぎました．．．

> またそのうち、指輪に限らず、「日本語を学習しようとして挫折し、日本なんか嫌いだ！となってしまったアメリカ人の方々」が、どこでけつまずいたかなど、お話してみたいものです。そういう実例を知っているので、私はいつも、Josh様は本当にすごいと思っているんですよ。

そういう話題に僕も興味深いです。もう随分本題をそれて書いちゃったので、さっさと Off the Ring まで参って、書き込みます！

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■233 / inTopicNo.9)

　Re[3]: ですます調

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□投稿者/ さんちゃん -(2003/09/14(Sun) 18:26:22)

「クラスター爆弾」なんて書いちゃいましたが、別に責めるつもりで書いたのではありませんので、あまり恐縮なさらないで下さい。

荒れる事無くきちんと議論が継続すれば、非常に参考になる意見がたくさん出ると思います。クラスター爆弾になる時は

・瀬田訳は読みにくいクズ訳である　vs　瀬田訳もまともに読めないような人間には、まともな日本語文章読解力が無い

という戦いが勃発した時ですので、そうならなければ大丈夫でしょう（で、この掲示板は大丈夫だと思うのですが）。

「バルログの羽」、、、言い得て妙と言うか、個人的に結構ウケました。

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