またしても子供の発熱により予告なしオフラインになってしまった。
しかし何も影響がなさそうなのがさみしい。（；；）

英語関係は頭も使うがチェックが重要なので（書取りでも翻訳でも）、余裕のない時は先送りになってばかりである。一方、日本語の好きな本の話ならいつでもいくらでも書けるので、いきおいそちらに偏っていく。すみません。

「ノービットの冒険」が大変面白かったので、しばらく新刊はなくてすみそうだが、甘いものの後には辛いものが食べたくなるように、心温まる楽しい一冊の余韻を味わった後に、本棚で目に飛び込んできたのはこれ

《今日読んだ本》　
・「七都市物語」　田中芳樹著　ハヤカワ文庫（1990発行。何度目かの再読）

作者ひいき度　当時☆☆☆　現在はランク外
この作品のみの評価　＋２？　

作者の代表作「銀河英雄伝説」はしばしばOff板で言及されていて、当サイト用語集にもある。若い頃に読むのが適している種の長編であり、趣味により評価は分かれるところながら、一度熱中したことのある人はなかなか忘れることが出来ない。三国志ファンの大学院生が書いた、アニメ向きスペースオペラ、いまだに愛されているようだ（この作者がその後どうなって現在に至っているかについては、誰も語りたがらないということは措く）。
　さてその作者の、代表作以外ではマイナーながら私の偏愛する一冊が、この「七都市物語」である。

いきなり何も知らずに読むには決しておすすめできる本ではない。「銀河英雄伝説」がフルコースならこれはデザート、いや食後の一杯とでもいおうか。（当時の時点での）作者の戦争歴史観の辛辣なエッセンスで構成されたような短編連作である。改めて読んでみても、無駄がなくて私には好ましいのだが、白紙から読むならキャラクター描写も特殊な世界設定も説明不足であるのは否めない。つまり、これが出現した時点ではすでに「田中芳樹ワールド」は確立していて、その読者には少ない語数で了解できるが、そうでない人の目にはどのように映るのか、私には把握できないという意味である。

というわけで読んでない方々ごめんなさい、読者限定ネタです

トマト畑の軍師たちもいいが、
「なんと不味いコーヒーだ！」この３人の陰険漫才がやっぱり好きだ。